SPI REPORT

効果的なマーケティング・コミュニケーション戦略の立案プロセス(エスピーアイ “Symphony” によるアプローチ:第3回/全5回)

マーケティング課題達成のためのコミュニケーション目標およびターゲット・オーディエンスが定まると、次のフェーズに移ります。ターゲットの理解とブランドがどのように認識されているかという確認を進め、またお互いを繋ぐさまざまな要素を明らかにする作業です。

ターゲット・インサイトというフレーズがマーケティング活動において一般的になって久しいですが、エスピーアイにおいてもいくつかのアプローチや、思考フレームが用意されています。

ターゲットを理解する

コミュニケーション・ターゲット・オーディエンスに関する情報として必要な項目は、性・年齢、生活スタイルからメディア/チャネル・コンタクト情報、当該ブランド/カテゴリー使用状況、および価値観までと多岐にわたります。また場合によっては、「現在」を切り抜くだけでなく、ターゲットの生い立ちから今までの社会環境変化などを時系列的に検証することも必要かもしれません。

調査や一般データなどを用い、それぞれの項目を検証していくことは必須ですが、それだけでは充分ではありません。どうしても情報が散発的になり繋がりを持って思考を続けることが難しく、全体像がなかなか浮き彫りにならないからです。

そこでエスピーアイは、多くのデータや資料をまとめるフォーマットの一つとして「履歴書」(下図イメージ)を用いて、ターゲットを記述していきます。またターゲットの生活、チャネル・コンタクト、気分の移り変わりなどを1日の時間軸で描写するフォーマットも用意しています。これらのフォーマットへのインプットは、定量情報/定性情報をもとにドラフトを作成し、クライアントと協議しながら進められます。

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最終的なコミュニケーションはどのような形になっても、シンボル・ターゲットを生き生きとプロファイリングすることは、クリエイターやメディアプランナーの発想を刺激し、より効果的なコミュニケーションの実現に近づく第一歩です。またフォーマット化の利点としては、要約・理解・比較が容易なだけでなく、記録性にもすぐれていることがあげられます。その他いくつかの記述フォーマットとあわせ、ターゲット・セグメント毎やブランド毎に管理することが戦略立案の一貫性にも繋がると考えられます。

ブランドはどのように見られているか

「あなたは『ブランドX』と聞いて何を連想しますか? 他には何を? 他には?」

この問いに対する答えこそが、ターゲット観点でのブランドイメージです。そこで返される答えは、“製品特性などの属性情報”、“消費者の持つ知覚品質”、“パーソナリティ的要素”、“機能的もしくは情緒的便益”など、さまざまに分類されるでしょう。また挙げられた言葉は、ブランド選好においてポジティブなものもネガティブなものも含まれるはずです。

これら消費者のブランドに対する‘愛憎半ばする’イメージの断片を収集、一望できるプロセスとフォーマットがCarat社によって開発された“Associative Network”です。

エスピーアイでは定性/定量に対応した独自のシステム構築により、連想順序や、連想ワード評価、また最終的なブランド選択における重要性などを収集し、分析するための調査ツールを用意しています。

このAssociative Networkに関してより詳細な情報をご希望の方は、ぜひご連絡ください。

ターゲットの価値観とブランドを繋ぐ

ブランドに対する連想とターゲットの価値観をつなぐ作業には、「なぜ」を繰り返すラダリング的アプローチが用いられます。ここですでに上述のAssociative Networkを経ていることにより、この進行がスムースなものになります。つまり、さまざまな連想語の導出とそれに対する評価がされていることにより、多くの‘きっかけ’が存在し、かつポジティブ/ネガティブ両面でのアプローチが可能となるからです。すなわちブランド選好を牽引するキードライバーとともに、なぜターゲットが当該ブランドを選ばないか、という心理的バリアに近づくことが容易になります。

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エスピーアイでは定性用調査記録ツール開発に加え、定量調査とテキストマイニングを見据えたオンラインにおけるプロトタイプ調査も実施しております。

ターゲット、ブランド、そして二者を繋ぐ道筋が見えたところで、さらに具体的にメッセージの開発方向性を明らかにするステージに入ります。戦略自体に創造性を持たせるためのアイデアの出し方なども含め、次回の記事にて紹介します。

文責:小澤 啓一/ディレクター

より詳細な情報をお求めの方は、spiindex@spi-consultants.netまでご連絡下さい。

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