SPI REPORT

広告クリエイティブ分析

エスピーアイでは、しばしば広告投下量とセールスとの関係という、量的側面からの分析を行います。しかしクライアントにとってそれと同じぐらい関心度の高い分析が、広告の質的側面からの分析、つまり、「実際にどのような広告クリエイティブ(テレビ広告)が効果があるのか」という疑問です。また、フライティングパターンによる効果の違い、つまり、「決められた広告投下量でどのように週別に配分するのが最も効果的か」という疑問も、関心度の高い問題ではないでしょうか。今回はこの2つのケーススタディについてご紹介したいと思います。

効果指標

今回の分析では広告効果指標として、クライアントからご提供いただいた広告認知、広告好意、商品名合致などの評価結果を含む広告評価調査データを使用しました。調査対象となった過去の広告クリエイティブ群から、各評価指標について、効果のあったもの、効果の表れなかったものに分類し、各グループ間を比較することによって分析を行いました。

広告クリエイティブ要素

 「こういうクリエイティブが効果的だ」と特定するために、様々な表現要素が列挙されたリストを作成し、各クリエイティブがその要素を持っているかどうかYes/Noチェックすることで分析を行いました。このクリエイティブ要素リストは、文献なども参考にしながら、かつ、分析対象の商品特性を考慮しながら、以下の切り口を採用しました。(スペースの都合上、一部紹介)

  1. キーメッセージ及びメーカー名・ブランド名の伝達について
  2. 商品の見せ方・登場人物
  3. 場所・時間帯・BGM

1. キーメッセージ及びメーカー名・ブランド名の伝達について
 キーメッセージ、そしてメーカー・ブランド名の伝え方も様々だと思います。そこで、「日本語又は英語標記なのか」、「テロップを使用したのか、ナレーションを入れたのか」など細かく比較を行いました。その結果、日本語標記を用いたクリエイティブの多くが、広告効果の表れたクリエイティブとして判別されました。

2. 商品の見せ方・登場人物
 限られた時間内でどのように商品を見せるかということも広告作りにおいて大きな課題の一つです。どのようなカットでどの部分を映し出しているのか、また部分の映像時間に至るまで比較したところ、消費者に知ってほしい商品の特性の映像時間が長いものが広告効果のあったクリエイティブに多く含まれていました。特に、登場人物がその商品を実際に使っているシーンを入れることにより、消費者が広告及び商品名をより認知しやすい、という結果が得られました。

3. 広告で使用された背景(場所・時間帯・BGM)
 今回の分析により、主たる商品と同様に、広告で使用された背景に関しても、広告効果の表れたクリエイティブ、表れなかったクリエイティブでの違いが明白となりました。一例として挙げると、効果のあるクリエイティブに日中を舞台にしたものが多く含まれていた点が印象的でした。またBGMに関しては、洋楽、なじみのある曲、または有名アーティストの曲を使用する方が効果指標が高い、というリーズナブルな傾向が見られました。

フライティングパターン

 次に、効果の高いフライティングパターン特定についてです。データの制約などを考慮した結果、フライティングパターン分類として、最初に広告量を多く投下するBurst and Continuity、時々多量の広告量を投入するPulsing、及び常にある一定量の広告を投入するContinuity の3パターンを採用することにしました。 結果は、Continuityを使用したクリエイティブの3分の2以上が広告効果の表れたものとして分類されたに対し、効果が見られたBurst and Continuityを採用したクリエイティブは半数未満でした。従って、Continuityが効果の高いフライティングパターンとして推測されます。この分析結果はまだ一般化するには今後の分析の必要性があるかと思いますが、フライティングパターンの効果を把握する上での第一歩になったかと思います。

 今回の結果はほんの一例です。得られる結果は商品及び業種により変わってくることが予想されます。上記の分析にご関心を持たれた企業の方々は是非お問い合わせください。ニーズに合わせ分析内容をカスタマイズしてご提供いたします。

文責:太田 雅美/アナリスト

より詳細な情報をお求めの方は、spiindex@spi-consultants.netまでご連絡下さい。

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