SPI REPORT

フライトパターン特定分析

しばしばクライアントから「この予算内で最大限の効果を得られるフライトパターンで出稿したい」というご相談を受けます。どのような商品カテゴリーか、効果を何に設定するか、などで最適フライトパターンは変わります。今回は、助成CM認知率の最大化を効果として設定したフライトパターン決定プロセスのケーススタディについてご紹介します。(数値データは全てダミーとしています)

グラフからの仮説

分析を行うにあたって、まずこの商品カテゴリーにおける最適フライトパターンの仮説を押さえる必要があります。フライトパターン特定期間を16週間とし、過去の複数キャンペーンデータを並べ傾向を把握したところ、以下のような仮説が得られました。
(1) キャンペーン初期(1-3週間)に多くGRPを入れることで、認知率は早い段階から高くなりやすい
(2) 一度上がった認知率はなかなか下がりにくい(維持力が強い)
(3) ある程度多いGRPを投下した週には認知率が回復する

仮説(1)は、バースト型を採用すること、仮説(2)は、なるべく早い段階から認知率を上昇させてしまった方が良いこと、また連続してフライトを打ち続けるのではなく、ある程度間をあけることでコストを抑えられる可能性を示しています。仮説(3)は、週当たりある程度のGRP量を積まないと効果が出ないことを示しています。

1週あたりGRP量

上記で得られた仮説について分析するにあたって、まず、仮説(3)の一週間当たりGRP量を決定しました。バースト期以降(4-16週間)の実績データについて、横軸を一週間当たりGRP量、縦軸を認知率の前週からの伸び率とした散布図で傾向を把握したところ、200GRPを超えるあたりから伸び率が5%前後となり、明確な認知率上昇をもたらしやすいことが判明しました。

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よって、一週間当たりGRP量のベンチマークを200GRPとしました。

フライトパターン特定分析

これまでの情報を元に、最も認知率を上昇させるフライトパターン特定のための分析に入りました。
認知率を上昇させることが目的ですので、目的変数は「16週間累積認知率」とし、説明変数は3つの仮説を元に以下の3カテゴリーを使用しました。
説明変数(1) 1-3週 バースト型(16週間累積GRPのうち40%以上を1-3週に投下)
説明変数(2) 4-16週 一週間当たり200 GRP以上 投下回数
説明変数(3) 4-16週 一週間当たりGRP量 ばらつき度合い(分散)

これらのデータを林の数量化理論(1)類にかけたところ、最適なフライトパターンの特徴が判明しました。

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特徴(1) 1-3週 バースト型である方が認知率が高まる
特徴(2) 4-16週 200 GRP以上投下回数は多い方が認知率が高まる
特徴(3) 4-16週 フライティング型である方が認知率が高まる
(連続して投下し続けるのではなく、適度にばらつきを持たせる方が良い)

例えば、分析の結果から判明した認知率を上昇させるフライトパターンを単純に示すと、以下のようになります。

20070717-3.png
認知率は一旦高めると下がりにくい性質を持っているので、キャンペーン開始直後から多めにGRPを投下し、早々に認知率を高める。その後、適度な間隔で200GRP以上の出稿を行うことにより、予算を効率よく使って認知率の低下を防ぐ、というフライトパターンです。

まとめ

今回ご紹介するのはここまでですが、実際のプロジェクトではこの後もさらに分析を進め、予算別・クリエイティブのタイプ別の理想的フライトパターンの提示まで行いました。今回は助成CM認知率を目的変数とした分析でしたが、セールスと関係の強い指標が助成想起ではなく純粋想起だったり、あるいはCM認知ではなくブランド認知だったりすれば、また理想的なフライトパターンは変わったことでしょう。さらに、商品カテゴリーやターゲットによっても反応度が変わります。

弊社ではそのブランド、そのターゲット、その広告目的に合ったフライトパターンを柔軟に特定いたします。どうぞお気軽にご相談ください。

文責:エスピーアイ

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