SPI NEWS
【Ⅰ】テレビスポットCM単価“SPIINDEX”の推移と今後の予測
1. 2012年10月までの短期予測(対前年同時期%)
2012年4月改編後の視聴率悪化が顕著な事から、前回までから若干修正し、2012年7~10月は対前年同時期で0~+5%程、と推測される。
2. 2012年4月までの結果(対前年同時期%)
2012年4月のGRP単価は前年同月に対し、東阪名平均で約17%値上がりとなった。
前年2011年4月の売上は、震災の影響で2010年同時期割れしており、その反動が現れた形となった。
【Ⅱ】SPIミニコラム
弊社アナリストによる「SPIミニコラム」、第7回目となります。
新シリーズ「CCS」第4弾は、「ターゲットに向けたコミュニケーション」です。
<CCSによるクロス集計:「ターゲットに向けたコミュニケーション」>
CCSとは、Consumer Connection Studyの略で、弊社エスピーアイが保有する「独自の消費者中心のシングルソース調査」です。
前回までに、“「携帯電話アプリケーション(携帯アプリ)」ユーザーを対象とした分析”をご紹介しました。
今回は前回からの続きとして、“「携帯電話アプリケーション(携帯アプリ)」ユーザー”へのコミュニケーション戦略に向け、CCSを使用していきたいと思います。
CCSによるクロス集計:「ターゲットに向けたコミュニケーション」
今回は、“「携帯電話アプリケーション(携帯アプリ)」ユーザー”へのコミュニケーション戦略構築に当たり、
決められた予算額を各メディア広告予算にどのように配分していけばいいのか、についてCCSを使い行っていきたいと思います。
CCSでは、
「一週間にどれくらい各メディアに接触しているか」
を問う設問項目があります。
ですので、これを使って、どのメディアが
“「携帯電話アプリケーション(携帯アプリ)」ユーザー”
にコミュニケーションするのに最適か、を調べていきます。
表頭=接触時間、表側=各メディア、とし、“「携帯電話アプリケーション(携帯アプリ)」ユーザー”
がどんなメディアにどれくらい接触しているか、を調べてみました。
下記では便宜的に、各メディアに一週間7時間以上=一日約1時間以上接触している率、にて調査をしています。
TV=80%
ラジオ=16%
雑誌=12%
新聞=16%
家からインターネット=92%
携帯電話からインターネット=40%
意外な事に、“「携帯電話アプリケーション(携帯アプリ)」ユーザー”は、自宅からインターネットをする事も多いようですが、
TVもよく見ている、という点です。
これをメディア広告予算配分に活かすのならば、webだけでなくTVも使った方が良い、と言えるでしょう。
詳細な広告予算配分には上記%を使い、コミュニケーションボリュームを、
TV:web広告:携帯電話へのweb広告=2:2:1、
にするのも一案でしょう。
その為には上記%と各広告メディア単価から「CPM(1000人に接触する為の必要コスト)」を算出し、それを基に予算配分を決めていきます。
*CCSでは、「メディア間の相乗効果」まで加味したい場合は、例えば「TVを見ている人はどれだけ家からインターネットをしているか」
「TVを見る+家からのインターネットをしている人は、どれだけ携帯電話からインターネットをしているか」まで調べる事もできます。
またTV等地域によって予算投下量を変えられるメディアは、上記分析を地区別に行うと、地区ごとの特性を活かしたメディア予算配分ができるでしょう。
*CCSでは、47都道府県別にデータが存在します。
更に、より精緻なメディア広告予算配分には、メッセージごとに適切なメディアを使う、という事も非常に重要です。
例えば、認知獲得の為には「接触の多い」メディアを選びますが、情報理解・購買へとより繋げるメッセージであれば
「消費者が自分にとって有益な情報を見つけるために使っているメディアはどれか」という要素も考慮しメディア選定しなければならないでしょう。
*CCSは、各メディアをどんな目的で使っているか、情報源として重要視しているか、も調査しています。
上記はほんの一例に過ぎませんが、このようにCCSとは、
「私達にとって最も貴重な消費者はだれか?」
「どのようなメッセージで彼らを惹きつけ、どうやって効率的に伝えることができるか?」
に対する答えを提供できる定量調査です。
限られたコミュニケーション/メディア/広告予算使用をできるだけ精緻化したい、というニーズをお持ちでしたら、
是非弊社SPIまでお声掛け頂ければと思います。
文責:小久江士郎(シニアコンサルタント)
より詳細な情報をお求めの方は、spiindex@spi-consultants.netまでご連絡下さい。