SPI NEWS
【2013年4月分析】「日本人とSNSの実態 第一弾」
私たちの生活に圧倒的な早さで浸透し、コミュニケーションツールとしてだけでなく、 今や広告媒体としても重要な役割を果たしているFacebookやmixiなどのソーシャルネットワークサービス。 時代と共にそのサービスも徐々に変容してきましたが、今、私たち日本人はSNSにどのように関わっているのかを調べてみました。 第一弾目は日本人全体におけるSNS利用状況について触れたいと思います。
1, SNS利用頻度
まず、日本人男女別のSNS利用頻度を調べてみました。
設問:以下の活動のため、どれくらいの頻度でインターネットを使っていますか?
*ソーシャルネットワーク(mixiやfacebook等)
*全く利用しない~毎日、ほぼ毎日
まずは女性から見てみましょう。
女性全体では、ほぼ毎日利用している人は約3分の1いますが、全くしない人も40%を超えており、やるかやらないかの差がはっきりしている事が伺えます。
年齢別では、「全く利用しない」率が、年齢が上がるにつれて急激に増加しており、50代以上では半数以上が「全く利用しない」となりました。
一番SNSを利用している頻度が高いのは20代以下と20代、次いで30代と綺麗なグラデーションを作っています。
やはり年齢が若いほど、SNSをより身近なものとして頻繁に使用している事が解ります。
次に男性の利用頻度を見てみましょう
男性全体は、女性全体と比べると、「全くやらない」層はほぼ同率ですが、“毎日では無いが時々やる=「月一回かそれ以下」「週に一回程度」”が女性全体より多い(男性全体33%vs女性全体26%)、という違いが見て取れます。
年齢別ですと、女性よりは「全くしない」層の増加率矢印がなだらかに上がっており、利用頻度においては世代間の急激な差はないようです。20代以下~40代においては利用頻度がほぼ変わらないこともあり、年齢による利用頻度の差が大きい“女性”との大きな相違点となっています。
年齢別をより細かく見ると、
20代以下と20代においては、女性のほうが男性よりも「毎日、ほぼ毎日」利用する人の割合がはるかに多く、女性のSNSへの興味関心の高さが覗えます。
30代を過ぎると男性の方が女性の数値を上回り、60代に至っては「毎日、ほぼ毎日」SNSを利用する人は女性8.6%なのに対し、男性は17.0%と倍以上も上回る結果となっています。
これは一体どういうことなのでしょうか。
一般的に男性のほうが、中高年齢層であっても仕事で常にインターネットを使用している接触率の高さなども影響しているかもしれませんが、そこには、SNSを利用する目的や意識、さらには価値観やライフスタイルに男女で大きな違いがある、ということが言えそうです。
では、次に、男女別でSNSにかける1週間あたりの総平均時間を調べました。
設問:あなたの平均的な平日や週末を思い浮かべて下さい。その上であなたは、下の各メディアに一日何時間使っていますか?
*(Facebookなどの)ソーシャルネットワークをみる・使う(あらゆる機器を含む)
*平日/週末は時間を費やさない~8時間以上
※一週間あたりの合計時間にて分析を行いました。
下のグラフをご覧ください。
男性、女性共に、全体的な比率はほぼ一緒のようです。「全くしない」と答えた人が全体の約3割を占めていて、一番多くを占めているのは男性・女性共に「1日に1時間以下」、次いで「7~15時間」となっています。
中には1週間に50時間以上、つまり平均すると1日に7時間以上SNSを利用しているというツワモノも、男女でごく少数見受けられます。実に一日の4分の1以上の時間をSNSに充てている、ということになります。
なお、男女別/年齢別の内訳は下表の通りとなります。
ではここで、SNSを利用するに当たって、一体どのような行動をしているのかを調べてみました。
設問:どれくらいの頻度で、下記の行動をSNSで行いますか?
*全く行わない~毎日、ほぼ毎日
*「毎日、ほぼ毎日」と回答した人のみ
下のグラフをご覧ください。
SNSにおいて、「毎日、ほぼ毎日」やる行動は、男女共にそれほど大きな違いは見られませんでした。ベスト3は男女共に以下の通りです。
次に、意識、価値観の違いを詳しく見ていきましょう。
設問:下記の記述にどれくらい当てはまりますか。
*「強く同意する・あてはまる、ある程度同意する・あてはまる」と回答した人のみ
男女でそれぞれ、15~29歳、30~40代、50~60代と年齢をまとめて調べてみました。
男女共に15-29歳の年齢層がダントツで高い数値を示しています。
この世代は、スマートフォンやタブレットなどの普及により、インターネットが生活の一部になり、SNSがより身近なツールとして浸透しているからでしょう。
次の表では、この15-29歳のみを切り取って、男女の違いを見ていきましょう。
15-29歳という年齢層の特徴は下記の通りです。
男女共に「ソーシャルネットワークがないと困る」率が非常に高いのは前述のとおりですが、「ソーシャルネットワーキングサイトで自分のプロフィールに合った広告を受け取るのは心地よい」女性163%、男性152%と非常に高く、SNSサイトでの広告への高い興味・関心が覗えます。
男女で違いがはっきりと表れたのは「他のエンターテイメントよりビデオゲームが好きだ」という設問に対して、女性が122%に対し男性はそれをはるかに上回り192%となっています。また、「対面や電話よりも、オンラインで人と話すことが好きだ」という率も女性より男性の方が21%高く、男性のネット利用率の高さが覗える一方、「実際に会ったことのないオンライン上の友達がいる」という設問に対しては女性の方が21%高い、137%となっています。 いずれにしても、この年齢層は、SNSと日々、非常に密接な関係にあると言えそうです。
次回は第二弾として、引き続き弊社/弊グループ独自消費者データベース「CCS」にての調査分析結果を利用して、彼らとSNSの関係性をさらに深く掘り下げて、広告・購買活動関連においても調査の領域を広げていきたいと思います。
文責:渡辺あゆみ(PR主任)&小久江士郎(シニアコンサルタント)より詳細な情報をお求めの方は、spiindex@spi-consultants.netまでご連絡下さい。