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2014年「日本の広告費(総額)」予測分析レポート

企業のマーケティング活動におけるROIの最大化を使命とする株式会社エスピーアイは、様々な経済指標と独自データを基に、過去の経験・実績の蓄積を用いた分析を行い、“2014年「日本の広告費(総額)」予測分析”を行いました。
分析のコンセプトは下記の通りです。

1. メディア(媒体)別広告費
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2. 広告費総額
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*分析に使用したデータ類は、下記の通りです。

  1. 過去の広告費推移
    …各指標との相関性を分析する為(外部公表データ類)
  2. 様々な経済指標
    …広告費との相関性を分析する為(GDP等、外部公表データ類)
  3. 独自調査データ
    …弊社保有消費者調査データベース「CCS」を使用
    …各メディア別のメディアパワー=接触効率動向を把握し広告費予測に反映する為
  4. 保有するマーケット平均広告価格データベース
    …SPIIndex等の各メディア別実勢価格推移データベース
    …直近の実績価格を基に、各媒体の価格変動も加味して、広告費予測を行う為

結果としては、

  1. 媒体別では、地上波テレビは若干増加、ラジオがほぼ横ばい、紙媒体(新聞雑誌)がややマイナス、BSCS等とインターネットは引き続きプラス
  2. 広告費総額は、対2013年で、+1.0~2.0%程の見通し

と予測されます。

2014年「日本の広告費(総額)」予測分析、結果
Category 予測値
(vs2013年)
Comments
テレビ:
地上波
101%
  • 単価は上昇傾向(2%前後)を予測、しかし視聴率は引き続きダウン傾向
  • 購買単価は維持/削減しても、視聴率ダウンと枠逼迫の影響で、実績GRP効率が悪化する恐れがある
  • しかしながら、経済自体が堅調で広告予算も微増が予想される中、広告主は代替主力メディアの発掘に苦労しており、出稿せざるを得ない
ラジオ 99%
  • 接触効率/メディアパワーはそれ程ダウンしておらず、下げ止まり感がある
新聞 97%
  • 単価も下がってはいるが、メディアパワーダウンも続いており、引き続き減少
雑誌 98%
  • メディアパワーダウンは進んでいるが、それ以上に広告費が下がり過ぎており、下げ止まり感も見受けされる為新聞よりは減少しない見込み
インターネット 105%
  • 紙媒体の代替として引き続き需要上昇の見込み
  • メディアパワー自体はこれ以上の伸びは鈍くなるが、テクノロジー発展が続き効率改善は進んでいく
  • 単体効率は見掛け上把握できるが、他媒体の影響を多分に受ける(特にテレビ)メディアであり、真の効率把握&メディアミックス効率改善の実施が今後の課題
テレビ:BSCS等 115%
  • テレビ地上波(&紙媒体)パワーダウンによる代替受け皿先、という状態が続く
  • しかしながら、単価上昇が著しく、正確なデータも不足しており、効率が改善しているかは大いに疑問
  • 他媒体との効率比較も難しい為、より精緻なデータによる分析と検証が必要

総額 101.5%
  • 各メディア別広告費推移の合計にて算出、出稿額の大きいテレビとインターネットの増加が全体を押し上げると予測
  • マクロ経済の観点から見ると、消費税増税はあるが基本的に景気回復基調が継続、但し2012・2013年(予測)と前2年連続で上昇した為、広告費上昇幅は鈍化する模様である

これらの状況を鑑みると、「テレビ地上波の視聴率」が今後もじりじりと下がっていく中、 テレビ地上波でのTVCM効率をいかに維持しながら、伸びているインターネット&BSCSを上手く使っていくか、 が焦点になります。
弊社エスピーアイでは、テレビ地上波CMについては勿論の事、インターネット(web広告)、BSにおいても、 最新のデータベース構築を行い、様々な効率改善ソリューションを新たに開発しており、 既に複数クライアント様にて効率改善実績を挙げておりますので、ご興味のある方はお気軽にお問い合わせ下さい。

いかがでしたでしょうか?
次回は、CCSによる海外消費者調査レポート、を再開する予定です。

文責:渡辺あゆみ(PR主任)&小久江士郎(シニアコンサルタント)

より詳細な情報をお求めの方は、spiindex@spi-consultants.netまでご連絡下さい。

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