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2012年の広告宣伝費における振り返りと、SPIINDEX(base-cost)”による「テレビスポットCM単価」2013年10月までの長期予測分析

SPIニュースをご購読頂いている皆様
明けましておめでとうございます。
いつも本ニュースをご購読頂き、また多くの方々には昨年も色々と御指導御鞭撻を頂戴し、誠にありがとうございました。
本年も何卒宜しくお願い申し上げます。

【Ⅰ】2012年の広告宣伝費における振り返り

2013年最初のSPIニュースでは、2012年のマーケティング活動について我々SPIが透明化・効率化に日々取り組ませて頂く中で見えてきた、幾つかの傾向を纏めてみたいと思います。

①広告宣伝費における、透明化・説明責任、の気運と必要性の高まり

2012年は、リーマンショックと東日本大震災の影響からマーケットが回復して行き、広告主が広告宣伝費を増やしていく傾向となりました。
その一方で、その費用の妥当性についての透明化・説明責任を強く求める気運が、一段と高まっていている事を強く認識させられた一年でもありました。

要因としては、
…企業統治における社内説明責任の重要性の高まり
…縮小しつつある日本マーケットにての、広告宣伝費維持/増加に対する疑問
…今迄半ばブラックボックス化/聖域化されていた広告宣伝費を“透明化”“妥当性可視化”する事が可能であるという、認識の広がりがあげられるかと思います。

「広告費の効果検証」というと、半ば目的は“広告費削減”と思われがちですが、場合によっては“より広告費を増やす事がビジネスに良い影響を与える”という事もままある、というのが興味深い所でもありました。
例えば、社内評価では“PCバナーはビジネスへの効果が薄い”として予算を減らしたが、「他媒体へのアシスト効果も含めた」ビジネスへの貢献度では“PCバナーは効果が高い”という結果であり、広告費増という判断になった、というケース。
別の例では、“TVCMは非効率”という状態でしたが、放映量改善を行った結果“TVCMは他媒体と比べても効率的”まで改善された例もございます。

勿論、妥当性を検証したから絶対に効率改善できるわけではありませんが、そもそも効率改善の余地があるかを定期健診する事は、これからの時代、更に求められる事となっていくのではないでしょうか。

②歪む“効率化”手法の増加~広告購買単価を下げるだけなら簡単にできます、がしかし

“効率化”気運が高まる一方で、その手法が間違っているがゆえに、「無駄な効率化」にパワーを費やしてしまったり、“逆に効率を悪化させてしまった”という例も多く見られたのが、2012年の特徴です。

ハッキリ申し上げますと、もし“広告購買単価を絶対に下げたい、それだけで良い”のであれば、特別な事をする必要はありません。
ただ、コンペを徹底的に行えば良い、のです。

“TVCM広告購買単価を大幅に下げます”という触れ込みが、ちらほら見られるようになってきましたが、結局そこが行うのは代理店コンペだった、というのが、ありがちなケースです。

コンペを実施した結果、もし担当者様が「単価は下がったけど、でも効果が出ている気がしない」と感じられていたら、それは要注意のサイン。
そんな時は、下記のチェックリストを確認してみて下さい。

□コンペを実施する「リスク」が複数明示されていたか?
□回避できないリスクがあると説明を受け、その上で、リスク最小化策が示され、正しく実行されているか?
□コンペを実施しない方が良い、という選択肢は提示されたか?
□コンペ前とコンペ後のパフォーマンスを、外部第三者によりチェックしているか?それは正しい数値と評価軸に基いた客観的な分析か?

広告の効率とは、
1、購入単価
2、広告露出の量と質(効果)
で成り立っています。
残念ながら、購買単価削減に集中し過ぎ、単価は10%下がったが、量と質(効果)は20%下がり、トータル効率は悪化、というようなケースが散見されています。

ポイントは、「2、広告露出の量と質(効果)」はmeasurement/assessmentが自社内だけでは困難であり、見え難いので、結局「1、購入単価」を下げる=効率改善として評価、という事がまかり通ってしまう所にあると言えるでしょう。

勿論、コンペは重要です。
しかし、何事にも多くのリスクが潜んでいる事を忘れてはならない、と思います。
リスク、リスク対策、頻度、等を合理的客観的に検証して、正しい方法で実施するか否かを判断をし、客観的な結果検証を必ず行う。
それが正しい選択と言えるでしょう。

安かろう悪かろう、安物買いの銭失い。
にならない事が何よりのポイントです。

【Ⅱ】SPIIndex(base-cost)”による「テレビスポットCM単価」2013年10月までの長期予測分析

2012年水準から、±0%~+2%程上昇、の推移となる見通し

分析結果詳細は下記URLからご覧下さい。
http://www.spi-consultants.com/ja/spi_index/003901.html

次回からは、SPI独自データを用いて、色々な分析結果の御紹介を予定しています。
どうぞよろしくお願い致します。

文責:小久江士郎(シニアコンサルタント)

より詳細な情報をお求めの方は、spiindex@spi-consultants.netまでご連絡下さい。

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